



彼の名はドクター。
自己紹介をすると必ず“ドクター誰(Doctor Who)?”と訊き返されるが、残念ながらドクター・スミスでもドクター・マーティンでもない、ただのドクター。その正体は、時間と空間を超えて旅をするエイリアンだ。
彼の故郷は惑星ギャリフレイ。タイム・ロードと呼ばれる種族の出身である。しかし、残虐な異星人ダーレクとの全面戦争によって、惑星ギャリフレイもタイム・ロードも絶滅してしまった。ただ一人残された彼は、時空を自由に行き来できるポリスボックス型宇宙船ターディスに乗り、地球人の仲間と一緒にあらゆる時代のあらゆる場所へと移動しながら、様々な事件を解決していく。まだまだ若くて美しい惑星・地球と、そこに暮らす不完全だが素晴らしい種族・地球人を、宇宙の脅威から守るために。
1963年にBBCで放送が始まり、幾度かの休止期間をはさみつつ、現在まで熱心に愛され続けているイギリスの国民的長寿SFドラマ『ドクター・フー』。独特のシュールでポップなビジュアルイメージ、ピリッと辛口のナンセンスな英国流ユーモア、あらゆる文明や種族を超越した普遍的な愛と絆を描くシリアスで感動的なストーリー、その全てが50年近くに渡って人々を魅了し続けている理由と言えるだろう。
2005年にスタートしたこの新シリーズでも、視覚効果の技術こそ21世紀仕様に大幅バージョン・アップされつつ、『ドクター・フー』ならではの魅力と世界観はしっかりと受け継がれている。今や、その人気はイギリスのみならずアメリカやアジアへと世界規模で波及中だ。
日本初放送となるシーズン3でも、ドクターは最高のパートナーだったローズとの別れの悲しみを胸に秘めながら、美人で聡明な医者の卵マーサ・ジョーンズを新たなパートナーとして迎え、時空の旅を続けつつ新たな敵から地球を守るために戦うこととなる。
もちろん、エキセントリックでハイテンションで天才的な頭脳を持つ、イケメンの10代目ドクターを演じるデイヴィッド・テナント(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』)も健在。初登場となるマーサ役には、アメリカの人気ドラマ『LAW & ORDER』の英国版スピンオフ“Law & Order: UK”でも活躍中の美人女優フリーマ・アジマンが扮している。
イギリスでは既にシーズン6へと突入し、『秘密情報部トーチウッド』や“The Sarah Jane Adventures”などのスピンオフ番組も大ヒットしている21世紀版『ドクター・フー』。英国ドラマ・ファンなら絶対に見逃せない話題作だ。

(c) BBC 2005-2007