皆既月食の夜、中学3年生のパク・ソンホは塾から家に帰ってこない。心配する家族のもとにソンホが中学校の屋上から転落し、病院に搬送されたという知らせが来る。病院に駆けつけるソンホの家族だが、低酸素脳症により脳に障がいが残る可能性があるという残酷な宣告を医師から受ける。その頃、スッキは息子ヨンチョルと仲間たちがソンホに暴行を加えている動画を見つけ、ヨンチョルを問い詰めるが…。
ソンホの自殺未遂ということで捜査の終結を言い渡されたソンホの母親カン・イナ。イナは担当刑事に抗議するが、取り合ってもらえない。ソンホの父親パク・ムジンは携帯電話ショップを訪れ、通話履歴を入手し、事件の直前にソンホの携帯電話の電波が学校で途切れたことを突き止める。一方、ソンホの親友オ・ジュンソクの母親ソ・ウンジュはコートから“SA”と書かれたボタンを取り出し、自宅の水洗トイレに流してしまう。
イナのもとに送られてきた動画には友達3人から袋叩きにされるソンホの姿が映っていた。夫のパク・ムジンは、衝撃のあまりに叫び声を上げるイナに駆け寄るが、イナに「なぜソンホがあの日、二度も電話をよこしたのに折り返さなかったのか」と責め立てられてしまう。翌日、イナはソンホを執ように殴ったヨンチョルに暴行の理由を問い詰める。「ゲームの一環だった」と答えたヨンチョルにイナは怒りのあまり手を上げる。
イナとムジンはパク刑事から事故当日の防犯カメラの映像を見せてもらうが、いじめ動画に関係した4人は全員アリバイがあり、表門の様子を映した防犯カメラに映っていたのはソンホらしき人物1人だけだったと聞かされる。ムジンは事故当日のことを詳しく調べるために防犯カメラの死角だったという中学校の裏門に向かう。事故の第一通報者である警備員から話を聞くが、特にめぼしい情報を得られることはなく、ムジンは頭を抱える。
事故当日にソンホが履いていた運動靴の結び目が普段と違うと気づいたイナ。イナは自殺に見せかけるために誰かが現場を捏造したのではないかと疑い、指紋鑑定をするよう刑事に直談判するが拒否されてしまう。肩を落として警察署を出るイナは新聞記者を名乗るチェ・ジギョンという怪しげな男に声をかけられる。また、靴ひもの話をイナから聞いたムジンは中学校へ行き、事故の夜、裏門にいたという屋台の店主から話を聞く。
こん睡状態のソンホの指がかすかに動くのを見たイナとムジンは主治医を呼び出すが、これ以上の回復が見込めないことを告げられてしまう。一方、ジュンソクはウンジュと事件当日のことで言い争いになり、家を飛び出して夜の町をさまようが、偶然会ったムジンに家まで送ってもらう。ムジンからソンホの指が動いたと聞かされたジュンソクは、事件の真相をムジンに明かしたいとウンジュに言うが…。
ウンジュがひそかに河原で会っていた人物は事件の第一通報者である警備員シン・デギルだった。デギルはウンジュが自殺に見せかけるためにソンホの靴を屋上に置いたことも知っていた。ウンジュは泣きながら事件のことを口外しないようデギルに念を押す。また、イナは話してないはずの靴ひもの一件のことをなぜか知っていたウンジュのことを疑う。そんなイナの心を見通したのかウンジュはイナに電話し、弁解を重ねる。
ソンホの同級生ハン・ドンヒはイナの製パン店を訪れ、事故直前にソンホと会ったことを明かす。悪質ないじめに苦しんでいたドンヒは発作的に車道に飛び込もうとするが、ソンホに呼び止められて自殺を思いとどまったという。別れ際に「また明日」とソンホが言ってたという話を聞き、ソンホが自殺を図っていないという確信をイナは持つ。そして、イナはジュンソクからソンホが嫌がらせを受けていたという事実を知る。
オ・ジンピョが書斎に投げ捨てたICレコーダーには事故直前にジュンソクとソンホがかわした会話が録音されていた。ジュンソクの裏の顔を知り、ショックを受けるウンジュだが…。一方、イナは事件当日、表門近くの防犯カメラの映像にウンジュの乗用車が映っていることに気づく。ウンジュの車は中学校の裏門へ続く道に向かっていた。イナはウンジュがジュンソクをかばうために嘘をついていたと知り、怒りに震える。
ムジンは事件の第一通報者である学校警備員シン・デギルが防犯カメラの映像を故意に消したのではないかと疑い、問い詰める。デギルはムジンに息子が薬物中毒者で家庭は崩壊したも同然であることを打ち明けるが、事件当日のことについてはかたくなに口を閉ざす。その頃、イナは塾の前で待ち伏せし、ジュンソクから事件当日のことを聞き出そうとする。イナの真摯な問いかけに心を動かされるジュンソクだったが…。
ダヒの両親を訪ねたムジンとイナ。2人は沈黙を破ったダヒの両親から「ダヒはソンホにレイプされた」という衝撃の告白を聞かされる。ソンホのことを“悪魔の子”だと罵るダヒの両親を前に言葉を失う2人だが…。その頃、ジンピョはムジンとイナに尾行をつけていた。ムジンとイナがダヒの両親の所に行ったことを知ったウンジュは、ジュンソクの悪行をムジンたちが知ったのではないかと思い、恐れおののく。
パク刑事から転落事故当日に空白の時間が35分あると聞かされ、内心動揺するウンジュだが、「受験のことで息子と口論になり、途中で車を止めて話し合っていた」と平静を装いつつ答える。ジュンソクからも当日のことを詳しく聞きたいとパク刑事から言われ、ウンジュは不安を募らせる。一方、ムジンはソンホの病室を訪ねると、ソンホが窓際に立っている。受け答えもしっかりとしたソンホの手を取り、ムジンは家へ帰ろうとするが…。
妻の葬儀を抜け出したデギルはムジンに電話をかける。ソンホの転落事故当日のことを全て話すと言ったその時、デギルはトラックにひき殺されてしまう。その後、ひき逃げを起こしたトラックは発見されるが、盗難車両で指紋も見つからず犯人の割り出しは困難を極めていた。その頃、ウンジュはジンピョからデギルがひき逃げ事故で死亡したことを聞かされる。ウンジュはジンピョがひき逃げ事故の黒幕と疑うが、ジンピョはしらを切る。
デギルからもらったサボテンの鉢をムジンがひっくり返すと、ソンホの携帯電話が見つかる。携帯電話には転落事故当日のソンホとジュンソクの会話やデギルとウンジュの生々しい会話が残されていた。翌朝、ジュンソクがウンジュと一緒に空港に向かおうとしていたその時、ウンジュの携帯電話にパク刑事からの着信が入る。ジンピョはウンジュに無視するように言うが、既にパク刑事たちはジンピョの屋敷の前で待ち構えていた。